キャッシング・カードローン・コラム

2017年04月04日

コラム(2017年04月04日)

[Vol.101]
過払い金の計算方法は?過払い金請求に使う引き直し計算とは

過払い金の計算方法は?

過払い金請求をするにあたって、まず行なわなければならないことは、「過払い金がいくらなのかを計算する」ことです。過払い金の請求額を確定しなければ、請求することもできません。
過払い金の請求額を確定する際は、引き直し計算をすることになりますが、「なんだかややこしそう」と思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は、過払い金請求時に金額を確定する引き直し計算についてご紹介します。


・過払い金の計算方法は?

過払い金の計算方法は?

過払い金の計算方法を正しく理解するためには、まず「なぜ過払い金が発生するのか」ということを知る必要があります。
「グレーゾーン金利」という言葉をお聞きになったことがある方も多いでしょう。「グレーゾーン」という言葉が示す通り、「違法とはいえないが、合法ともいえない微妙な金利」のことを意味します。では、なぜこのような金利が生まれたのでしょうか。

もともと、キャッシング(カードローン)をはじめとした消費者金融の融資は、利息制限法で金利の上限が制限されており、「元金10万円未満で年利20%、元金10万円以上100万円未満は年利18%、元金100万円以上で年利15%」と定められています。しかし、出資法という別の法律では、2010年6月までは金利上限を29.2%と定めており、いわゆる「ダブルスタンダード」の状態となっていました。この、出資法が定める年利29.2%と利息制限法が定める上限を超える間の金利こそが、「グレーゾーン金利」と呼ばれていたものです。(なお、2010年6月以降は出資法の上限金利が利息制限法の上限金利と同じに引き下げられたため、現在は「グレーゾーン金利」は存在しません。)

簡単な例で説明すると、キャッシング(カードローン)で50万円の借入れを行なったとき、利息制限法に基づいた上限年利18%で計算した9万円が、借主が支払うべき利息の額の上限です。
しかし、かつてのグレーゾーン金利に該当する、例えば年利24%で計算した12万円の利息を支払っていた場合、本来の上限利息額、9万円との差額である3万円が、過払い金となります。

グレーゾーン金利による利息額と、利息制限法に基づいた上限利息額の差額、つまり過払い金を算出するための計算を、「引き直し計算」といいます。


・引き直し計算の例

実際の引き直し計算は、かなり複雑になります。なぜなら、キャッシング(カードローン)の返済は一括ではなく、分割で行なわれることが多いためです。

たとえば、年利24%のキャッシング(カードローン)で50万円を借り入れ、年に12万円ずつ返済したとしましょう。実際とは異なりますが、計算を単純にするために返済は年に1回とします。元金50万円に対して12万円の利息が発生するため、1年目の返済は利息分を支払っただけで、元金は減っていません。2年目以降も同様に12万円の利息が付くため、12万円ずつの返済では一向に元金が減らないことになります。
ここで、利息制限法の上限金利である年利18%で引き直し計算をしてみましょう。元金50万円に対して、発生する利息は9万円です。1年に12万円返済した場合は、その差額である3万円が元金の返済に充てられるため、元金は47万円まで減ることになります。2年目は47万円の元金に対して、年利18%の利息8万4,600円が付くことになり、12万円との差額である3万5,400円が元金の返済に充てられます。つまり、43万4,600円が2年目の残高です。このペースで年間12万円を返済し続ければ、残高が順調に減って行き、いずれは完済できることになります。 引き直し計算の結果、過払い金が発生していることが分かります。

なお、返済途中でまた新たに借入れを行なったときは、その都度元金が増減しますし、実際には年に1度の返済ではなく毎月返済をするため、引き直し計算はさらに複雑化します。


・引き直し計算に必要なものとは?

引き直し計算に必要なものとは?

引き直し計算を行なう際に必要となるものが「取引履歴」です。
過去の取引について、返済額や返済の日付など、詳細に覚えている方は少ないでしょう。しかし、引き直し計算では、正確な取引履歴が必要になるため、取引を行なっていた金融機関に開示請求する必要があります。

また、計算機を片手に自分で引き直し計算を行なうことは、現実的には非常に難しい作業になるでしょう。そのようなときは、「過払い金計算ソフト」の利用がおすすめです。


おわりに

過払い金請求を行なう際は、あらかじめ、どれくらいの過払い金が発生しているのかを計算しなければなりません。自分に過払い金が発生しているかどうかは、引き直し計算によって算出することができます。
過去にキャッシング(カードローン)で借入れを行なっていた方で、過払い金が発生している可能性のある方は、まずは取引履歴を取り寄せて引き直し計算を行なってみてください。