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コラム(2017年04月11日)

過払い金に税金は掛かるの?過払い金と確定申告

過払い金に税金は掛かるの?過払い金と確定申告

過去にキャッシング(カードローン)を利用していた方で、過払い金請求をしようとしている方もいると思います。払い過ぎたお金を取り戻したいという気持ちはあるものの、「税金が掛かるのか」「税金が掛かるときは、どうすれば良いのか」など、不安を持っている方は少なくないでしょう。
今回は、過払い金の税金と確定申告の気になるポイントについてご紹介します。


過払い金にはすべて税金が掛かるのか?

過払い金にはすべて税金が掛かるのか?

結論からいうと、過払い金には、税金が掛かるケースと掛からないケースがあります。
税金とは、「収入」の1部を国に納める、国民の義務のことです。過払い金に税金が掛かるか否かは、過払い金を個人の収入とみなすことができるかどうかによって決まります。

では、過払い金を収入とみなすケースは、どのようなときでしょうか。一般的な感覚では、過払い金を「収入ではない」と考える方も多いと思います。
利息制限法で決められた上限金利を超える利息は、本来支払う必要がありません。過払い金請求は、法律的には「不当利得返還請求」といわれ、法的権利がないにもかかわらず相手が得た利益を、返還請求することにあたります。つまり、過払い金で取り戻すお金は、もともと自分のお金ということになります。そのため、過払い金は原則として「収入」とはみなされません。

しかし、過払い金にも税金が掛かる場合があります。それは、請求した過払い金に対して利息(遅延損害金)が発生するケースです。最高裁判決によれば、過払い金元本が発生したときから元金に対し年率5%の利息が発生するとされています。

この場合、もともと自分のお金である過払い金の「元本部分」には税金は掛かりませんが、「利息部分」については、利益として得たお金であるため、収入とみなされるのです。
つまり、過払い金が利息を付けて返還された場合、利息部分には税金が掛かり、確定申告をすることが必要となります。


過払い金の利息を確定申告する方法

過払い金の利息を確定申告する方法

過払い金の利息は、所得税法上は事業活動によらず得た所得として「雑所得」に含まれます。
雑所得も当然収入とみなされるため、確定申告が必要です。ただし、過払い金の利息を含めた、その年の雑所得が20万円以下であり、さらにサラリーマンやパートなどの給与所得者であれば、確定申告の必要はありません。

逆にいえば、雑所得が20万円以上である場合、申告は必須になります。また、雑所得が20万円以下であっても、事業所得者である個人事業主の方は申告することが必要です。

なお、過払い金請求が和解によって決着したときは、一般的には返還されるお金に利息は含まれていないため、確定申告をする必要がない場合もあります。


生活保護を受けているときは注意が必要

しかし、生活保護を受けている方が過払い金請求を行なった場合はこの限りではありません。
現在生活保護を受けている状態で過払い金が返還されたときは、過払い金の全額が一時所得として扱われ、税金が掛かるため、注意してください。


おわりに

過払い金に税金が掛かるかどうかは、遅延損害金の有無や職業など、さまざまな条件によって決まります。
過去のキャッシング(カードローン)の返済で、過払い金が発生している方は、税金や確定申告についても一度確認してみることをおすすめします。 なお、本コラムに記載した内容はあくまでも一般的なものであり、ダイレクトワンでは具体的な税務の計算や確定申告に関する相談業務は行なっておりません。 個別のケースの取扱いについては、税理士等の専門家もしくは最寄りの税務署にてご確認ください。

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