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コラム(2016年05月27日)

死亡後に借金が発覚!相続人の返済義務や相続放棄の注意点を解説

カードローンと債務者の死亡

人の死は、いつ訪れるか分からないものです。もしもキャッシング(カードローン)の債務者が突然死亡してしまったら、その後の返済はどうなってしまうのでしょうか。

実は、債務者が死亡してしまったときは、原則相続人に残りの債務を支払う義務が生じます。

万が一、ご家族や親戚が遺した債務の支払いを求められたらどう対応すればいいのでしょうか。今回は、キャッシング(カードローン)の債務者本人が死亡したときの返済義務について解説します。

借金した本人が死亡したら相続人に返済義務がある

借金した本人が死亡したら相続人に返済義務がある

キャッシング(カードローン)の債務者本人が死亡した場合、残された債務の支払い義務は債務者の配偶者や子どもなどの遺族が相続することになります。「相続」と聞くとプラスの財産を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、マイナスの財産(負債)についても承継しなければなりません。そのため、遺族が負債について知らされずに、債務者が死亡してからその事実を知って驚かれるケースも少なくないのです。
では、遺族が負債のことを知らなかったとき、金融機関はどのように対処するのでしょうか。まず、支払日を過ぎても返済がなく催促しても音沙汰がないときは、債務者が届け出ている役所に住民票を請求します。住民票には債務者が死亡したことが記載されているため、金融機関は、この時点で債務者の死亡を知ることになるでしょう。その後、債務者の戸籍を取得して相続人を確認し、その相続人に対して債務を相続するよう通知します。

住宅ローンは相続されないケースが多い

ただし同じ債務であっても住宅ローンの場合、原則「団体信用生命保険」という保険に入るため、住宅ローンを支払い中の方が亡くなった場合は、返済義務が相続されることはありません。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの債務者(のうち被保険者)が返済の途中で保険金支払事由に該当した場合に、保険事故発生時のローン残高を保険金として支払ってもらえる保険のことです。住宅ローンの債務者が 保険金支払事由に該当したときは、保険金でローンが完済されることになるため、それ以降返済義務は不要となります。
ただし、住宅ローンの支払いが長期間滞っている場合は、団体信用生命保険金で全額回収をすることができないこともあります。債務者が亡くなったときは、団体信用生命保険が有効かどうかについてしっかりと確認しておきましょう。

借金は相続放棄できるが期間や他の相続人に注意

借金は相続放棄できるが期間や他の相続人に注意

債務は自動的に遺族へ引き継がれますが、負債を相続したくないときは放棄することも可能です。ただし、相続放棄は全ての相続を放棄することを意味するため、プラスの財産を相続することもできなくなります。
そこで、相続したプラスの財産の範囲内で負債を相続する「限定承認」という方法があります。不動産や形見などどうしても残したい場合や、故人の事業を継承したいが借金がある場合などは、遺産放棄ではなく限定承認手続きを行う方もいらっしゃいます。
相続放棄や限定承認をする際は、相続開始を知った日から3ヶ月以内に管轄の家庭裁判所に届け出る必要があります。期日内に何の届けも出さなかったときは、負債を含めたすべての財産の相続を承認する「単純承認」をしたとみなされてしまうため、注意が必要です。ただし、被相続人の財産状況の調査などに時間がかかるときは、期限までに家庭裁判所に申し出て許可が出れば、相続放棄の期限を延長することが可能です。遺産を相続すべきか自分で判断ができないときは、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

遺産放棄のトラブルを防ぐために

相続放棄をしても負債自体がなくなるわけではありません。債務者の配偶者と子が相続放棄を行ったとしても、相続順位が高い他の遺族に通知が行きます。債務者の身近な遺族が相続放棄をしたために、縁遠い遺族がその債務を引き継がなければならないケースも少なくはありません。相続放棄する際は、他の親戚にその旨を伝えておいた方が良いでしょう。
また、一度相続放棄してしまうと、どんな事情があっても撤回することはできません。「相続放棄してからプラスの遺産が見つかった」ということがないように、手続きをする前にしっかりと被相続人の財産状況を調査しておくことが重要です。

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おわりに

キャッシング(カードローン)の債務者本人が死亡したときは、プラスの遺産だけではなくマイナスの遺産である債務も相続人に引き継がれることになります。キャッシング(カードローン)を利用する際は、先々のことまで考えて計画的に利用するようにしましょう。
もしも相続人が債務を相続してしまった場合は、相続放棄や限定承認を行うことができます。それでも債務の相続は遺族にとって大きな負担となり、場合によってはその後の生活を一変させてしまうことにもなりかねません。万が一のことを考慮して、生命保険付きのキャッシング(カードローン)の利用も検討してみましょう。

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